前回のおさらい
前回のテキストでは、「
化学平衡は、温度・圧力・そして濃度が変化した場合に移動する」という原理の中から、濃度が変化した場合について説明をしました。また移動は
ルシャトリエの原理にのっとることもあわせて説明をしました。
今回はその続きで、温度が変化した場合について説明していきます。
温度を変化した場合
以下の反応式を例にみていきましょう。
窒素と水素からアンモニアを生成する化学反応式です。
これを熱化学方程式で考えると、次のようになります。
窒素が水素を反応してx(kj)の熱が発したとしましょう。
つまり左から右が発熱反応、右から左が吸熱反応を表していることになります。
このとき温度が上昇したとします。
温度を上げたときは吸熱反応の方向に、つまり右から左に平衡は移動します。
今度はこの反応について考えてみましょう。
この吸熱反応のときに温度を下げるとどうなるでしょうか?
先程温度を上げたときは、吸熱反応の方向に移動しました。
温度を下げた場合はその逆です。つまり
発熱反応の方向に平衡が移動します。
つまり左に平衡は移動するということになります。
次のテキストでは、
圧力が変化した場合について説明していきます。