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シヴァ神とは わかりやすい世界史用語807
著作名: ピアソラ
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シヴァ神とは

シヴァ神は、ヒンドゥー教の主要な神の一柱であり、特にシヴァ派においては最高神として崇拝されています。彼は「破壊の神」として知られていますが、その役割は単なる破壊にとどまらず、再生や変容をも司る存在です。

シヴァ神の起源と名前の意味

シヴァは「吉祥者」や「吉祥ある者」を意味します。彼の名前は、ヒンドゥー教の古代の聖典であるヴェーダに登場する嵐の神ルドラに由来するとされています。シヴァは、ヴェーダ以前の神々やヴェーダの神々が融合して形成された神格であり、ヒンドゥー教の中で重要な位置を占めています。

シヴァ神の象徴とアイコン

シヴァ神は多くの象徴を持ち、その中でも特に有名なのがトリシューラ(三叉の槍)、ダマル(太鼓)、第三の目、そして首に巻かれた蛇ヴァースキです。彼の額にある第三の目は、開くと全てを灰にする力を持ち、彼の破壊的な側面を象徴しています。



シヴァ神の家族

シヴァ神は、妻パールヴァティと息子ガネーシャ、カルティケーヤがいるとされています。パールヴァティは、シヴァのエネルギーと創造力を象徴するシャクティとしても知られています。ガネーシャは、障害を取り除く神として広く崇拝され、カルティケーヤは戦の神として知られています。

シヴァ神の役割と信仰

シヴァ神は、ヒンドゥー教の三大神(トリムルティ)の一柱であり、他の二柱であるブラフマー(創造の神)とヴィシュヌ(維持の神)と共に宇宙のサイクルを司っています。シヴァは破壊の神として知られていますが、その破壊は新たな創造のためのものであり、再生と変容の象徴でもあります。

シヴァ神の崇拝と祭り

シヴァ神は、インド、ネパール、バングラデシュ、スリランカ、インドネシア(特にジャワとバリ)などで広く崇拝されています。彼の主要な祭りであるマハーシヴァラートリは、毎年2月から3月にかけて行われ、シヴァ神の夜として知られています。この祭りでは、信者たちは断食をし、一晩中シヴァ神を讃える祈りを捧げます。

シヴァ神の多面的な性格

シヴァ神は、慈悲深いヨギとしての側面と、恐ろしい破壊者としての側面を持ち合わせています。彼は、瞑想と芸術の守護神としても知られ、アディヨギ(最初のヨギ)として崇拝されています。また、シヴァは悪魔を倒す戦士としても描かれ、その恐ろしい姿は多くの神話や伝説に登場します。

シヴァ神の影響と現代の信仰

シヴァ神は、現代のヒンドゥー教においても非常に重要な存在であり、多くの信者にとって日常的な崇拝の対象です。彼の影響は、宗教的な儀式や祭りだけでなく、インドの文化や芸術にも深く根付いています。シヴァ神の象徴や物語は、インドの文学、音楽、舞踊などにおいても重要なテーマとなっています。

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