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八正道とは わかりやすい世界史用語765
著作名: ピアソラ
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八正道とは

八正道(はっしょうどう)は、仏教の中心的な教えの一つであり、苦しみから解放されるための道筋を示しています。この道は、四つの聖なる真理(四諦)の一部として教えられ、八つの実践要素から成り立っています。

八正道の概要

八正道は、仏教の修行者が苦しみ(苦)から解放され、悟り(涅槃)に至るための具体的な実践方法を示しています。この道は、以下の八つの要素から構成されています:

正見 - 正しい見解や理解。四諦(苦、集、滅、道)を理解し、現実の本質を正しく見ること。

正思惟 - 正しい意図や思考。欲望や悪意を捨て、慈悲と無害の心を持つこと。

正語 - 正しい言葉。嘘をつかず、悪口や無駄話を避け、真実で親切な言葉を使うこと。

正業 - 正しい行動。殺生、盗み、不貞を避け、道徳的な行動を取ること。

正命 - 正しい生活。道徳に反する職業を避け、正しい生計を立てること。

正精進 - 正しい努力。善いことを増やし、悪いことを減らすために努力すること。

正念 - 正しい念。特定の物事を心に(常に)留めておくことである。

正定 - 正しい定。深い瞑想により心を安定させ、集中力を高めること。



正見

正見は、仏教の教えを正しく理解することから始まります。これは、四諦を理解し、現実の本質を見極めることを意味します。正見は、他の七つの要素の基盤となるものであり、正しい見解を持つことで、他の実践も正しく行うことができます。根本となるのは四諦の真理などを正しく知ることです。

正思惟

正思惟は、正しい意図や思考を持つことです。これは、欲望や悪意を捨て、慈悲と無害の心を持つことを意味します。正しい意図を持つことで、言葉や行動も自然と正しいものになります。

正語

正語は、正しい言葉を使うことです。嘘をつかず、悪口や無駄話を避け、真実で親切な言葉を使うことが求められます。言葉は他人に大きな影響を与えるため、正語を実践することは非常に重要です。

正業

正業は、正しい行動を取ることです。これは、殺生、盗み、不貞を避け、道徳的な行動を取ることを意味します。正しい行動を取ることで、自分自身も他人も幸福になることができます。

正命

正命は、正しい生活を送ることです。これは、道徳に反する職業を避け、正しい生計を立てることを意味します。正しい生活を送ることで、心の平安を保つことができます。

正精進

正精進は、正しい努力をすることです。これは、善いことを増やし、悪いことを減らすために努力することを意味します。正しい努力を続けることで、心身ともに成長することができます。

正念

正念は、現在の瞬間に集中し、心を清らかに保つことです。これは、瞑想やマインドフルネスの実践を通じて達成されます。正しい念を持つことで、心の乱れを防ぎ、平静を保つことができます。

正定

正定は、深い瞑想により心を安定させ、集中力を高めることです。これは、瞑想の実践を通じて達成されます。正しい定を持つことで、心の平安を保ち、悟りに近づくことができます。

八正道の実践

八正道は、単なる理論ではなく、実際に実践することが重要です。これらの要素は互いに関連し合い、全体として一つの道を形成しています。例えば、正見を持つことで正思惟が生まれ、正思惟が正語や正業を導きます。このように、八正道の各要素は互いに支え合い、全体としての修行を完成させます。

八正道は、仏教の教えの中でも特に重要なものであり、苦しみから解放されるための具体的な道筋を示しています。

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