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衛氏朝鮮とは わかりやすい世界史用語450
著作名: ピアソラ
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衛氏朝鮮とは

衛氏朝鮮は、紀元前190年頃から紀元前108年まで存在した古朝鮮の一時代を指します。この時代は、中国の燕国の将軍だった衛満が朝鮮半島北西部で権力を握り、新たな王朝を築いたことに始まります。
衛満は、中国の秦が崩壊した後の混乱を逃れて朝鮮半島に渡り、当時の朝鮮王・準に仕えることになりました。しかし、衛満は後に反乱を起こし、準を追放して自らが王となり、衛氏朝鮮を建国しました。首都は王險城とされ、現在の遼寧省の地域と推測されています。
衛氏朝鮮は、その後も拡大を続け、特に貿易を通じて経済的にも強大な国家となりました。しかし、その勢力が増すにつれ、漢の武帝は衛氏朝鮮を脅威と見なし始めます。結果として、紀元前109年に漢の武帝は衛氏朝鮮に侵攻し、衛満の孫である右渠(ウゴ)王の時代に滅亡に至りました。
この歴史的な背景には、多くの中国の亡命者たちが衛氏朝鮮に流入し、その数が増えるにつれて、右渠王は漢との交流を阻止しようとしました。これが漢による侵攻の一因となったと考えられています。また、衛氏朝鮮の滅亡後、漢は朝鮮半島に楽浪郡を設置し、中国の支配を強化しました。


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