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古文単語「くつ/朽つ」の意味・解説【タ行上二段活用】
著作名: 走るメロス
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「くつ/朽つ」の意味・活用・使用例【タ行上二段活用】

このテキストでは、タ行上二段活用「くつ/朽つ」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

タ行上二段活用

未然形おち
連用形おち
終止形おつ
連体形おつる
已然形おつれ
命令形おちよ


意味1:自動詞

腐る、崩れる

[出典]平泉 奥の細道
「(光堂をかざっていた)七宝はなくなり、珠宝で飾られた扉は風雨でいたみ、金の柱は霜・雪によって腐り、もう少しで崩れ果てて何もない草むらとなるはずだったところを、...」

[訳]:一方では露が落ちて花が残ることがある


意味2:自動詞

(名声などが)すたれる、衰える

[出典]源氏物語
「「人の御名の朽ちぬべき事を思し乱る」

[訳]:あの方のご名声がきっとすたれてしまうであろうことを(思い)お心がお乱れになります。




意味3:自動詞

むなしく果てる、終わる、死ぬ

[出典]百人一首
「恨みわび干さぬ袖だにあるものを恋に朽ちなむ名こそ惜しけれ」

[訳]:(相手のつれなさを)恨んで悲しみ、(いつも泣いて涙をぬぐっているので)乾くひまもない袖(が朽ちてしまうことさえ惜しい)というのに、恋の(浮名のために)きっと朽ちてしまう(私の)評判が惜しいことです。


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