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古文単語「よく/避く」の意味・解説【カ行上二段活用/カ行四段活用/カ行下二段活用】
著作名: 走るメロス
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よく/避く

このテキストでは、「よく/避く」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

「よく/避く」には
①カ行上二段活用
②カ行四段活用
③カ行下二段活用
の用法がある。

①カ行上二段活用

未然形よき
連用形よき
終止形よく
連体形よくる
已然形よくれ
命令形よきよ


意味:他動詞

さける、よける

[出典]百人一首 藤原敏行朝臣
「住の江の岸に寄る波よるさへや夢の通ひ路人目よくらむ」

[訳]:住の江の岸に寄る波ではないですが、(人目が気になる昼間はやむを得ないとして)夜までも、夢の中で(私のもとに)通う路であっても、どうして(あなたは)人目を避けているのだろうか。


②カ行四段活用

未然形よか
連用形よき
終止形よく
連体形よく
已然形よけ
命令形よけ


意味:他動詞

さける、よける

[出典]:古今和歌集
「秋風にさそはれ渡るかりがねは物思ふ人の宿をよかなむ」

[訳]:秋風に誘われて渡る雁は、思い悩んでいる人の家をよけてほしいものです。


③カ行下二段活用

未然形よけ
連用形よけ
終止形よく
連体形よくる
已然形よくれ
命令形よけよ


意味:他動詞

よける、さける

[出典]:古今著聞集
「もっともこの大路をこそ通らせたまふべきに、いかにもよけさせたまひけり。」

[訳]:第一にこの大路をお通りになるはずなのですが、どのようにしてもお避けになったのです。


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