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万葉集「梅の花今盛りなり思ふどちかざしにしてな今盛りなり」の現代語訳と解説
著作名: 走るメロス
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はじめに

このテキストでは、万葉集の第5巻に収録されている「梅の花今盛りなり思ふどちかざしにしてな今盛りなり」(八二〇)の現代語訳・口語訳とその解説を記しています。この和歌は、平成の次の元号である「令和」(2019年5月1日〜)の由来となった万葉集『梅花の歌三十二首并せて序』に収録された32首のうちのひとつです。

原文

梅の花 今盛りなり (※1)思ふどち かざしにしてな (※2)今盛りなり

ひらがなでの読み方

うめのはな いまさかりなり おもふどち かざしにしてな いまさかりなり

現代語訳

梅の花は今が盛りです。気の合った仲間同士、髪飾りにし(て楽しみ)ましょう。今が盛りです。

解説

筑後守葛井大夫(=葛井連大成)作の歌です。大伴旅人主催の梅花の宴にて詠まれた32首のひとつです。梅花の宴とは文字通り梅の花を題材とした歌を詠む会で、当時太宰府の長官であった大伴旅人を中心に開催されました。そのときに詠まれた32首にはすべて梅の花が含まれています。

単語・文法解説

(※1)思ふどち「気の合った仲間同士」の意味
(※2)今盛りなり第二句を結句に繰り返して用いるのは古代によく見られる技法


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