manapedia
更新日時:
古文単語「さこそ/然こそ」の意味・解説【連語】
著作名: 走るメロス
13,533 views
「さこそ/然こそ」の意味・活用・使用例【連語】

このテキストでは、古文単語「さこそ/然こそ」の意味、解説とその使用例を記している。

成り立ち

副詞「さ」と係助詞「こそ」が一語になったもの。
連語

意味1


そのように、そんなに

[出典]悲田院の尭蓮上人は 徒然草
「それはさこそおぼすらめども、己は都に久しく住みて、慣れて見侍るに、人の心劣れりとは思ひ侍らず。」

[訳]:あなたはそのようにお思いになっていますが、私は都に長年住んで、(都の事情に)慣れて理解しておりますので、(都の)人の心が(東国の人に比べて)劣っているとは思いません。


意味2

(下に推量の表現をともなって)
さぞかし、きっと

[出典]これも仁和寺の法師 徒然草
「医師のもとにさし入りて、向かひゐたりけむありさま、さこそ異様なりけめ。」

[訳]:医者の所(家の中)に入って、(医者に)向かって座っていたであろう有様は、さぞかし風変わりであっただろう。


意味3

(逆説条件の表現をともなって)
どれほど-でも、いくら-でも

[出典]:大原御幸 平家物語
さこそ世を捨つる御身といひながら...」

[訳]いくら世を捨てた(出家した)お身の上とはいっても...


このテキストを評価してください。
役に立った
う~ん・・・
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。