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古文単語「にくげなり/憎げなり」の意味・解説【形容動詞ナリ活用】
著作名: 走るメロス
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にくげなり/憎げなり

このテキストでは、ナリ活用の形容動詞「にくげなり/憎げなり」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

形容動詞・ナリ活用

未然形にくげなら
連用形にくげなり(にくげに)
終止形にくげなり
連体形にくげなる
已然形にくげなれ
命令形にくげなれ


意味1

憎らしい、相手から憎まれる様子である

[出典]:箒木 源氏物語
「腹だたしくなりて、にくげなることどもを言ひはげましはべるに...」

[訳]:腹が立ってきて、憎らしいことをしきりに言いましたところ...


意味2

醜い、不格好だ、見苦しい

[出典]木の花は 枕草子
「木のさまにくげなれど、楝の花いとをかし。」

[訳]:木の様子は不格好であるが、楝の花はとても趣がある。




意味3

感じが悪い、愛想がない、不愉快である

[出典]:二月十五日 土佐日記
「家の人出で入り、にくげならずゐややかなり。」

[訳]:家人の立ち居振る舞いは、感じが悪くなく礼儀正しい。


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