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古文単語「よろし/宜し」の意味・解説【形容詞シク活用】 |
著作名:
走るメロス
17,902 views |
よろし/宜し
このテキストでは、シク活用の形容詞「よろし/宜し」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
形容詞・シク活用
未然形 | よろしく | よろしから |
連用形 | よろしく | よろしかり |
終止形 | よろし | ◯ |
連体形 | よろしき | よろしかる |
已然形 | よろしけれ | ◯ |
命令形 | ◯ | よろしかれ |
■意味1
素晴らしい、好ましい。
[出典]:万葉集
「物皆は改まるよしただしくも人はふりゆくよろしかるべし」
[訳]:物は皆新しくなるのが良い。ただし人は歳を取った方が好ましいはずである。
「物皆は改まるよしただしくも人はふりゆくよろしかるべし」
[訳]:物は皆新しくなるのが良い。ただし人は歳を取った方が好ましいはずである。
■意味2
ふさわしい、適当である、妥当である。
[出典]:土佐日記
「女これかれ、湯浴みなどせむとて、辺りのよろしき所に下りてゆく。」
[訳]:女性のあの人この人が、水浴びでもしようといって、周辺の適当な所に下りていく。
「女これかれ、湯浴みなどせむとて、辺りのよろしき所に下りてゆく。」
[訳]:女性のあの人この人が、水浴びでもしようといって、周辺の適当な所に下りていく。
■意味3
ああよい、悪くはないまずまずである。
[出典]:にくきもの 枕草子
「かかることは、いふかひなき者の際にやと思へど、すこしよろしき者の、式部の大夫などいひしが、せしなり。 」
[訳]:このようなことは取るに足らない身分の者がするのであろうが、いくらかまあよい(身分の)者で、式部の大夫などと言うのが、やったのである。
「かかることは、いふかひなき者の際にやと思へど、すこしよろしき者の、式部の大夫などいひしが、せしなり。 」
[訳]:このようなことは取るに足らない身分の者がするのであろうが、いくらかまあよい(身分の)者で、式部の大夫などと言うのが、やったのである。
■意味4
普通である、たいしたことはない、平凡である。
[出典]:節は 枕草子
「春ごとに咲くとて、桜をよろしう思ふ人やはある。」
[訳]:春ごとに咲くからといって、桜をたいしたことはないと思う人があるだろうか、いやいない。
※「よろしう」は連用形「よろしく」のウ音便。
「春ごとに咲くとて、桜をよろしう思ふ人やはある。」
[訳]:春ごとに咲くからといって、桜をたいしたことはないと思う人があるだろうか、いやいない。
※「よろしう」は連用形「よろしく」のウ音便。
■意味5
(病状などが)
少しましな状態である、少し快方にむかう。
[出典]:総角 源氏物語
「よろしきひまあらば、聞こえまほしきこともはべれど...」
[訳]:(病状が)少しましな状態なときがあれば、申し上げたいこともございますが...
「よろしきひまあらば、聞こえまほしきこともはべれど...」
[訳]:(病状が)少しましな状態なときがあれば、申し上げたいこともございますが...
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