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古文単語「いぶかし/訝し」の意味・解説【形容詞シク活用】 |
著作名:
走るメロス
13,215 views |
いぶかし/訝し
このテキストでは、シク活用の形容詞「いぶかし/訝し」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
形容詞・シク活用
未然形 | いぶかしく | いぶかしから |
連用形 | いぶかしく | いぶかしかり |
終止形 | いぶかし | ◯ |
連体形 | いぶかしき | いぶかしかる |
已然形 | いぶかしけれ | ◯ |
命令形 | ◯ | いぶかしかれ |
■意味1
気がかりだ、心もとない、心が晴れない。
[出典]:狩りの使ひ 伊勢物語
「つとめて、いぶかしけれど、わが人をやるべきにしあらねば、いと心もとなくて待ちをれば...」
[訳]:早朝、気がかりであるのですが、自分の所の人を(使いに)やれるものではないので、たいそうじれったく待っていたところ...
「つとめて、いぶかしけれど、わが人をやるべきにしあらねば、いと心もとなくて待ちをれば...」
[訳]:早朝、気がかりであるのですが、自分の所の人を(使いに)やれるものではないので、たいそうじれったく待っていたところ...
■意味2
(様子をもっと)
知りたい、見たい、聞きたい、はっきりさせたい。
[出典]:或者、子を法師になして 徒然草
「この薄をいぶかしく思ひけるやうに、一大事の因縁をぞ思ふべかりける。」
[訳]:このすすきを知りたいと思ったように、第一にすべき重大なこと(悟りをひらく機縁)を思うべきであった。
「この薄をいぶかしく思ひけるやうに、一大事の因縁をぞ思ふべかりける。」
[訳]:このすすきを知りたいと思ったように、第一にすべき重大なこと(悟りをひらく機縁)を思うべきであった。
■意味3
不審だ、疑わしい。
[出典]:紅葉賀 源氏物語
「かうさだ過ぐるまで、などさしも乱るらむ、といぶかしくおぼへたまひければ...」
[訳]:このように(女性としての)盛りを過ぎるまで、どうしてそんなにふしだらなのか、と不審にお思いになったので...
「かうさだ過ぐるまで、などさしも乱るらむ、といぶかしくおぼへたまひければ...」
[訳]:このように(女性としての)盛りを過ぎるまで、どうしてそんなにふしだらなのか、と不審にお思いになったので...
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