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古文単語「ならひ/習ひ」の意味・解説【名詞】
著作名: 走るメロス
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「ならひ/習ひ」の意味・活用・使用例【名詞】

このテキストでは、古文単語「ならひ/習ひ」の意味、解説とその使用例を記している。

名詞

意味1

習慣、慣例、くせ

[出典]花は盛りに 徒然草
「花の散り、月の傾くを慕ふならひはさることなれど、ことにかたくななる人ぞ、『この枝かの枝、散りにけり。今は見どころなし。』などは言ふめる。」

[訳]:花が散り、月が(西に)沈みかけるのを(惜しみ)慕う習慣はもっともなことではあるが、とりわけものの趣を理解しない人は、「この枝も、あの枝も、散ってしまって、今は見る価値ががない。」などと言うようだ。


意味2

世の常、世の定め、風習

[出典]ゆく川の流れ 方丈記
「朝に死に、夕べに生まるるならひ、ただ水のあわにぞ似たりける。」

[訳]:朝に(人が)死に、夕方に(人が)生まれるという世の定めは、ちょうど水の泡に似ていることよ。




意味3

由緒、古くからの言い伝え

[出典]丹波に出雲といふ所あり 徒然草
「この御社の獅子の立てられ様、定めて習ひある事に侍らん。ちと承らばや。」

[訳]:この神社の獅子の立てられ方は、きっと由緒があることでございましょう。ちょっとお聞きしたいものです。


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