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古文単語「ものまうす/物申す」の意味・解説【サ行四段活用】
著作名: 走るメロス
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ものまうす/物申す

このテキストでは、サ行四段活用の動詞「ものまうす/物申す」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

サ行四段活用

未然形ものまうさ
連用形ものまうし
終止形ものまうす
連体形ものまうす
已然形ものまうせ
命令形ものまうせ


意味1:自動詞

(「物言ふ」の謙譲語で)
申し上げる、物を申し上げる、お尋ねする

[出典]:古今和歌集
「うち渡す遠方人に物申すわれそのそこに白く咲けるは何の花もぞ」

[訳]:はるかに見渡す遠くの方にお尋ねします、私は。そのそこに白く咲く花は何の花ですか。


意味2:自動詞

もしもし、ごめんください

※この用法の場合、多くが推量の助動詞「う」や「む(ん)」を伴う。
[出典]児のそら寝宇治拾遺物語
物申しさぶらはむ。 驚かせたまへ。」

[訳]もしもし。起きて下さい。




意味3:自動詞

(神仏に)
願い事を申し上げる

[出典]:心ゆくもの 枕草子
「神、寺などにまうでて物申さするに...」

[訳]:神社、寺などに参詣して願い事を申し上げさせるのに...


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