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蜻蛉日記原文全集「かくありきつつ絶えずはくれども」 |
著作名:
古典愛好家
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蜻蛉日記
かくありきつつ絶えずはくれども
かくありきつつ絶えずはくれども、心のとくる世なきに、あれまさりつつ、来ては気色あしければ、
「たふるるにたち山」
とたちかへるときもあり。ちかきとなりに心ばへしれる人、出づるにあはせてかくいへり。
もしほやくけぶりのそらにたちぬるは ふすべやしつるくゆるおもひに
など、隣さかしらするまでふすべかはして、このごろはことと久しう見えず。
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