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古文単語「すぐ/過ぐ」の意味・解説【ガ行上二段活用】
著作名: 走るメロス
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すぐ/過ぐ

このテキストでは、ガ行上二段活用の動詞「すぐ/過ぐ」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

ガ行上二段活用

未然形すぎ
連用形すぎ
終止形すぐ
連体形すぐる
已然形すぐれ
命令形すぎよ


意味1:自動詞

通り過ぎる、通過する

[出典]神無月のころ 徒然草
「神無月のころ、栗栖野といふ所を過ぎて、ある山里にたづね入ることはべりしに...」

[訳]:10月ごろに、栗栖野という所を通り過ぎて、とある山里に(人を)訪ねて分け入ることがあったのですが...


意味2:自動詞

時が過ぎる、経過する、経つ

[出典]帰京 土佐日記
「五年六年のうちに、千年や過ぎにけむ...」

[訳]:5、6年のうちに、1000年も過ぎてしまったのだろうか...




意味3:自動詞

生活する、暮らす、世を渡る

[出典]:宇治拾遺物語
「今は昔、鷹を役にて過ぐる者ありけり。」

[訳]:今となっては昔のことですが、鷹を飼うことを仕事として生活している者がいました。


意味4:自動詞

超過する、度を超える、他より勝る

[作者]かぐや姫の昇天 竹取物語
「かかるほどに、宵うち過ぎて、子の時ばかりに、家のあたり、昼の明かさにも過ぎて光りたり。」

[訳]:こうしているうちに、宵を過ぎて、午前0時ごろになると、家の周辺が、昼のときの明るさ以上に光りました。




意味5:自動詞

事が終わる、盛りが過ぎる、死ぬ

[出典]:若紫 源氏物語
「京の花、盛はみな過ぎにけり。」

[訳]:京都の花は、盛がみな過ぎてしまいました。


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