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古文単語「うかがふ/窺ふ」の意味・解説【ハ行四段活用】
著作名: 走るメロス
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うかがふ/窺ふ

このテキストでは、ハ行四段活用の動詞「うかがふ/窺ふ」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

「うかがふ」には
伺ふ
・窺ふ

の用法があり、それぞれ意味が異なる。ここでは「窺ふ」の解説を行う。

※参照:伺ふの用法
ハ行四段活用

未然形うかがは
連用形うかがひ
終止形うかがふ
連体形うかがふ
已然形うかがへ
命令形うかがへ


意味1:他動詞

様子を探る

[出典]:末摘花 源氏物語
「我も行く方あれど、跡につきてうかがひけり。」

[訳]:私も行く所はあったのだが、(光源氏の)後をつけて様子を探っていた。


意味2:他動詞

機会をねらう、好機を待つ

[出典]袴垂、保昌に会ふこと 宇治拾遺物語
「十月ばかりに、衣の用なりければ、衣少しまうけむとて、さるべき所々、うかがひありきけるに...」

[訳]:十月の頃に、着物が必要であったので、着物を少し用意しようと、(盗みをするのに)適した場所を機会をねらって歩いていたところ...




意味3:他動詞

調べる、尋ね求める

[出典]祇園精舎 平家物語
「近く本朝をうかがふに...」

[訳]:近ごろの我が国(の例を)調べてみると...


意味4:他動詞

一通り知っておく

[出典]:徒然草
「弓射、馬に乗ること、六芸に出だせり。必ずこれをうかがふべし。」

[訳]:弓を射ること、馬に乗ることは、六芸に挙げられている。必ずこれを一通り知っておくべきである。


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