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古文単語「やうやう/漸う/やうやく/漸く」の意味・解説【副詞】
著作名: 走るメロス
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やうやう/漸う

このテキストでは、古文単語「やうやう/漸う/やうやく/漸く」の意味、解説とその使用例を記しています。

「やうやう/漸う」は「やうやく/漸く」のウ音便である。
副詞

意味1

だんだん、次第に

[出典]枕草子 清少納言
「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山際、少し明かりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。」

[訳]:春は夜がほのぼのと明けようとする頃(が良い)。(日が昇るにつれて)だんだんと白んでいく、山際の辺りがいくらか明るくなって、紫がかっている雲が横に長く引いている様子が良い。


意味2

そろそろと

[出典]:源氏物語 紫式部
「こなたにて御菓物参りなどしたまへど、やうやう見巡らして、母君の見えぬを求めて...」

[訳]:こちらで果物を召し上がったりなさいますが、そろそろと(辺りを)見回して、母君が見えないのを探し求めて...




意味3

やっとのことで、かろうじて

[出典]:奥の細道 松尾芭蕉
「その日、やうやう草加といふ宿にたどり着きにけり。」

[訳]:その日、やっとのことで草加という宿にたどり着いたのでした。


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