manapedia
更新日時:
古文単語「まほし」の意味・解説【助動詞】
著作名: 走るメロス
34,960 views
「まほし」の意味・活用・使用例【助動詞】

このテキストでは、古文の助動詞「まほし」の意味、解説とその使用例を記しています。

助動詞

未然形(まほしく)まほしから
連用形まほしくまほしかり
終止形まほし
連体形まほしきまほしかる
已然形まほしけれ
命令形


※動詞、または動詞形活用の助動詞の未然形に付く。

意味1:自分の願望、希望

(自分が)
〜したい

[出典]物語・源氏の五十余巻 更級日記
「紫のゆかりを見て、続きの見まほしくおぼゆれど...」

[訳]:(源氏物語の)紫の上に関するところを見て、続きが見たいと思うのだが...


意味2:他人の願望、希望

(他人が)
〜したい、〜したがっている

[出典]:竹取物語
「あるいはおのが家に籠り居、あるいはおのが行かまほしき所へ往ぬ。」

[訳]:自分の家に籠る者もいれば、自分の行きたいところへ行ってしまう者もいる。




意味3:他人/物事への願望、希望

(他人や物事対して)
〜してほしい

[出典]仁和寺にある法師 徒然草
「少しのことにも、先達はあらまほしきことなり。」

[訳]:ちょっとしたことでも、先導役はいてほしいものである。

※「あらまほし」は、ラ行変格活用の動詞「あり」の未然形に「まほし」が付いた形。「あらまほし」をひとつの言葉(形容詞)として用いることもある。


このテキストを評価してください。
役に立った
う~ん・・・
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。