manapedia
更新日時:
古文単語「せむかたなし」の意味・解説【形容詞ク活用】
著作名: 走るメロス
31,673 views
せむかたなし/せんかたなし

このテキストでは、ク活用の形容詞「せむかたなし」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。

形容詞・ク活用

未然形せむかたなくせむかたなから
連用形せむかたなくせむかたなかり
終止形せむかたなし
連体形せむかたなきせむかたなかる
已然形せむかたなけれ
命令形せむかたなかれ


意味1

どうしようもない、なすすべがない

[出典]:鳥は 枕草子
「...夜深くうちいでたる声の、らうらうじう愛敬づきたる、いみじう心あくがれ、せむかたなし。」

[訳]:...(ほととぎすの)真夜中に泣き出した声が、気品があって魅力があるのは、たいそう心がひかれて、どうしようもない




意味2

我慢できない、たまらなく切ない

[出典]物語・源氏の五十余巻 更級日記
せむかたなく思ひ嘆くに、物語のゆかしさもおぼえずなりぬ。」

[訳]たまらなく切なく嘆き悲しんでていると、物語を読みたいという気持ちも思わなくなってしまった。


このテキストを評価してください。
役に立った
う~ん・・・
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。