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蜻蛉日記原文全集「さてかの心もゆかぬ司の宮より」
著作名: 古典愛好家
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蜻蛉日記

さて、かの心もゆかぬ司の宮より

さて、かの心もゆかぬ司の宮より、かくの給へり。

みだれいとのつかさひとつになりてしも くることのなどたえにたるらん

御かへり、

たゆといへばいとどかなしききみにより おなじつかさにくるかひもなく

又、たちかへり、

なつびきのいとことわりやふためみめ よりありくまにほどのふるかも

御、かへり、

ななはかりあるもこそあれなつひきの いとまやはなきひとめふために

又、宮より、

きみとわれなほしらいとのいかにして うきふしなくてたえんとぞ思ふ

二(ふた)め三(み)めは、げに少なくしてけり。忌みあればとめつ」


との給へる御かへり、

よをふともちぎりおきてし中よりは いとどゆゆしきこともみゆらん

ときこえらる。




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