更新日時:
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枕草子 原文全集「五月ばかりなどに」 |
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著作名:
古典愛好家
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五月ばかりなどに山里にありく、いとをかし。草葉も水もいとあをく見えわたりたるに、上はつれなくて、草生ひしげりたるを、ながながとただざまにいけば、下はえならざりける水の、ふかくはあらねど、人などのあゆむにはしりあがりたる、いとをかし。
左右(ひだりみぎ)にある垣にあるものの枝などの、車の屋形などにさし入るを、いそぎてとらへて折らむとするほどに、ふとすぎてはづれたるこそ、いとくちをしけれ。蓬の、車に押しひしがれたりけるが、輪のまはりたるに、ちかううちかかへたるもをかし。
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