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遺伝現象『複対立遺伝子』血液型を例に説明
著作名: gg佐藤
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複対立遺伝子

前回に続き、特殊な遺伝の説明です。
2つ目は、複対立遺伝子です。

まず、ちょっとした問題です。

私たちの血液型はどうやって遺伝しているのでしょうか?


ここではまず、血液型を決める3つの遺伝子をご紹介します。
そう、みなさんご存知のとおり「A・B・O」です。

このA・B・Oの関係は、「お互いに複対立遺伝子の関係にある」といいます。要は今まで何回も出てきたAとかaと同じようなものだと思ってください。種類が2種類(Aとa)から3種類(AとBとO)になっただけです。



この三つの遺伝子のうち二つを誰もがペアでもっています。よって組み合わせ的には、AA、AB、AO、BB、BO、OOの6種類の遺伝子型が存在することになります。花子さんはAAを持っていて、二郎君はBOを持っていて・・・という感じです。この遺伝子型の遺伝の仕方は、今まで何回も作ってきたのと同じ樹形図をつくればすぐに分かります!(忘れてしまった方は、遺伝の法則の章を見直してくださいね。AAとaaのエンドウマメ(P)からどんなエンドウマメ(F1) が生まれるか・・・の樹形図です)
では、例えばAOという遺伝子型を持つ親とBOという遺伝子型を持つ親から生まれた子どもの遺伝子型は、どのような感じになるでしょうか?


樹形図を書いてみると、AB、AO、BO、OOの遺伝子型をもった子供が1:1:1:1の確率で生まれる、ということがわかりますね!(つまり、AB、AO、BO、OOの子どもが同じ確率で生まれ得るってことです。)

そこで、「肝心の血液型はどうなるんだよ!」って話になるわけですが、それを理解するには、次のような遺伝子の力関係を覚えてください!



A=B>O


つまり AとBはパワーが同じで、Oはそれらより弱い
これはめちゃくちゃ大事なので暗記しましょう!!すると、遺伝子型から血液型おのずとわかりますよね!

遺伝子型血液型
AAA型
ABAB型(AとBの力は同等なので)
AOA型
BBB型
BOB型
OOO型


これさえ理解できればこの章は完ぺきです!
ちなみに、「B型同士の親からA型の子供は絶対生まれない」「O型同士の親からはO型の子供しか生まれない」・・・・などというのも、樹形図を書いて、上の表から血液型を考えれば理解できますね!
次回は「致死遺伝子」についてお話します。お楽しみに!

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