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遺伝現象『致死遺伝子とは』ハツカネズミを例に説明
著作名: gg佐藤
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致死遺伝子

かわった遺伝の形式の最後のお話です。

遺伝子の中には生物を死に至らしめる恐ろしい遺伝子があるのです。
これを「致死遺伝子」と呼びます。
ハツカネズミからの考察

ハツカネズミには毛の色が灰色のものと黄色のものがいて、毛を黄色にする遺伝子Y、灰色にする遺伝子yとがあります。
当然Yが優勢で、yが劣性なのですが。。。

Yの遺伝子をホモで持つと、すなわちYYと持つと、死んでしまうのです!正確にいえば、そのようなハツカネズミはお母さんのおなかの中で死んでしまうので、世の中に出てこないのです・・・。
よって、この世の黄色のハツカネズミの遺伝子型はみなYyで、YYのものは存在しません。一方、灰色のハツカネズミの遺伝子型は今までと同じ考え方でyyです。



ではここで練習問題です。
黄色のハツカネズミ2匹から生まれるハツカネズミの表現型(つまり色)はどのような比率になるでしょうか?


また樹形図を書いて解いてみましょう。
メンデルの法則に則れば、生まれる子の遺伝子型はYY:Yy:yy=1:2:1となって、表現型は黄色:灰色=3:1となりそうですよね?
しかし、先ほども言ったように、YYのハツカネズミは生まれる前に死んでしまうので、結局は
Yy:yy=2:1となり、表現型も黄色:灰色=2:1となります!

わかりましたか??
これで遺伝の基礎はばっちりですよ!


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