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ギルガメッシュ叙事詩とは 世界史用語125
著作名: ピアソラ
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ギルガメッシュ叙事詩は、古代オリエントの文化や宗教、思想、社会などを知る貴重な資料です。また、友情、死、命、冒険、愛、英雄などの普遍的なテーマを扱っており、世界各国の神話や文学との関連性も指摘されています。例えば、旧約聖書のノアの洪水伝説や、ホメロスの『オデュッセイア』や『アレクサンドロス大王伝説』などとの類似点が見られます。ギルガメッシュ叙事詩は、1872年に大英博物館に運び込まれたニネベ出土の粘土書板からスミスG.Smithによって発見されました。当初は《大洪水物語》(第11の書板)が見つかりましたが、彼は表意文字で書かれた物語の主人公の名を正しく読むことはできませんでした。ピンチェスが90-91年にこの名をギルガメッシュと読みました。

その後、欧米各国で研究が行われ、イェンゼンはこれを独訳するとともに、世界各国の神話や文学との関連性も指摘した大著を公刊し、バビロニアを古代文明の源泉とする〈汎バビロニア説〉を強調しました。その後、古バビロニア語版の一部、この叙事詩の原型であるシュメール語版の断片が発見されました。1930年にはトムソンによってニネベ版全文の原典が公刊され、各国語訳はますます盛んに行われました。

今日では世界中で20ヵ国語ほどの翻訳があるほか、音楽や演劇の素材としても利用されています。比較文学上からは、ホメロスの『オデュッセイア』や『アレクサンドロス大王伝説』などとの関係が論じられており、最古の世界文学とみなされています。



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