すごす/過ごす
このテキストでは、サ行四段活用の動詞「
すごす/過ごす」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
サ行四段活用
未然形 | すごさ |
連用形 | すごし |
終止形 | すごす |
連体形 | すごす |
已然形 | すごせ |
命令形 | すごせ |
■意味1:他動詞
暮らす、月日を送る、時間が経つのにまかせる。
[出典]:
かぐや姫の嘆き 竹取物語
「さきざきも申さむと思ひしかども、必ず心惑ひし給はむものぞと思ひて、今まで
過ごし侍りつるなり。」
[訳]:以前も申し上げようと思っていましたが、きっと当惑なさるに違いないと思い、今まで(言わずに)
過ごして参りました。
■意味2:他動詞
生計を立てる、養う。
[出典]:僧都死去 平家物語
「姫がことこそ心苦しけれども、それも生き身なれば、嘆きながらも過ごさんずらん。」
[訳]:姫のことだけが気がかりではありますが、それでも生きている身なので、嘆きながらも生計を立てていくのでしょう。
■意味3:他動詞
通り過ぎる、終わらせる、物事を済ませる。
[出典]: 蜻蛉日記
「産屋のこともあるを、これを過ごすべしと思ひて...」
[訳]:産屋でのこと(出産)もあるので、これを(先に)済ませようと思って...