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謝霊運とは わかりやすい世界史用語584 |
著作名:
ピアソラ
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謝霊運とは
謝霊運(385年 - 433年)は、中国の東晋から南朝宋にかけて活躍した詩人・文学者です。彼は魏晋南北朝時代を代表する詩人であり、特に山水詩の祖として知られています。謝霊運の詩は自然の美しさを描写することで有名であり、その作品は後世の詩人たちに大きな影響を与えました。
生涯と背景
謝霊運は陳郡陽夏県(現在の河南省)の名門貴族である謝氏の出身です。彼の祖父、謝玄は淝水の戦いで前秦の苻堅の大軍を撃破したことで知られる東晋の名将でした。謝霊運は幼少期から聡明で、多くの才能に恵まれていましたが、その性格は傲慢であり、これが後に彼の運命に影響を与えることとなります。
政治と詩作
謝霊運は20歳の時に官職に就きましたが、東晋が南朝宋に取って代わられると、その地位は公から侯に降格されました。彼は政治的な争いに巻き込まれ、永嘉郡の太守に左遷されましたが、在職1年で辞職し、郷里の会稽に戻りました。ここで彼は隠士としての生活を送り、多くの優れた詩作を残しました。
仏教との関わり
謝霊運は仏教にも深い関心を持っており、廬山の慧遠を訪ねた際にはその教えに心服し、仏教の研究に没頭しました。彼は法顕訳の『六巻涅槃経』と曇無讖訳の『北本涅槃経』を統合改訂し、南本『大般涅槃経』を完成させました。また、彼は『金剛般若波羅蜜経』の注釈書も著しています。
詩の特徴と影響
謝霊運の詩は自然の美しさを描写することに優れており、彼の作品は「山水詩」として知られています。彼の詩は風景描写において非常に詳細であり、読者に強い印象を与えます。彼の代表作には「登池上楼」「石壁精舎還湖中作」「於南山往北山経湖中瞻眺」などがあります。
晩年
謝霊運はその後も山水の中で豪遊し、太守と衝突して騒乱の罪を問われました。特赦により臨川郡内史に任ぜられましたが、その傲慢な態度を改めることはなく、最終的には広州に流刑されました。彼は流刑の道中で脱走を計画したという容疑をかけられ、市中で公開処刑されました。享年48。
評価と影響
謝霊運の詩は後世の詩人たちに大きな影響を与えました。彼の詩は自然の美しさを描写することで知られ、その作品は多くの詩人に模倣されました。
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