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更新世 世界史用語5 |
著作名:
ピアソラ
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更新世とは
更新世とは、地質時代の区分の一つで、約258万年前から約1万年前までの期間を指します。この時代は第4紀の前期にあたり、かつては洪積世とも呼ばれていました。更新世の特徴は、地球全体で氷河時代が繰り返されたことです。氷河時代とは、地球の気候が寒冷化し、大陸や山岳に巨大な氷床が形成される時期のことです。更新世には4回の氷期と3回の間氷期がありました。氷期とは、氷床が最大に拡大する時期で、海水準が低下し、陸地が広がりました。間氷期とは、氷床が縮小する時期で、海水準が上昇し、陸地が減少しました。更新世の気候変動は、地球の公転軌道や自転軸の傾きなどの天文学的な要因によって引き起こされたと考えられています。
更新世における生物の進化
更新世は、生物にとっても重要な時代でした。更新世には、多くの新しい種が出現し、また多くの種が絶滅しました。特に哺乳類は、更新世に多様化と巨大化を遂げました。例えば、マンモスやサーベルタイガーなどの有名な動物は、更新世に登場したものです。また、人類も更新世に進化しました。人類の祖先であるヒト属は、約250万年前から約20万年前までにアフリカからユーラシアやオーストラリアへと拡散しました。ヒト属には、北京原人やジャワ原人などの原人や、ネアンデルタール人などの旧人が含まれます。現生人類であるホモ・サピエンスは、約30万年前から約20万年前にアフリカで出現しました。ホモ・サピエンスは約6万年前から約4万年前にかけてアフリカを出て、他の地域へと移動しました。その過程で他のヒト属と交流や交配を行いました。現在の人類はホモ・サピエンスだけが生き残ったことになります。
しかし、更新世の終わり頃から完新世(現在)にかけて、多くの哺乳類が絶滅しました。これを第六次大量絶滅と呼びます。第六次大量絶滅の原因は明確ではありませんが、気候変動や人類の活動が影響したと考えられています。特に大型哺乳類は狩猟や生息地の破壊などによって減少しました。マンモスやサーベルタイガーなどもこの時期に姿を消しました。
更新世における文化と技術
更新世は、人類の文化や技術も発展した時代でした。考古学的な観点から見ると、更新世は旧石器時代にあたります。旧石器時代とは、石器を主な道具として使っていた時代のことです。旧石器時代は、約250万年前から約1万年前まで続きました。旧石器時代は、旧旧石器時代と新旧石器時代に分けられます。旧旧石器時代は、約250万年前から約20万年前までで、原人や旧人が生きていた時代です。この時代には、打製石器と呼ばれる簡単な石器が作られました。打製石器は、石を打ち割って刃や先端を作ったもので、切ったり削ったりするのに使われました。新旧石器時代は、約20万年前から約1万年前までで、現生人類が生きていた時代です。この時代には、磨製石器と呼ばれるより洗練された石器が作られました。磨製石器は、打製石器をさらに磨いて滑らかにしたもので、斧や鏃などの形を作ったり、装飾を施したりするのに使われました。
更新世の人類は、文化的な活動も行いました。例えば、洞窟壁画や彫刻などの芸術作品を残しました。これらの作品は、動物や人物などを描いたもので、宗教的な意味や儀式的な目的があったと考えられています。また、火や衣服などの生活技術も発達しました。火は、暖を取ったり食物を調理したりするのに使われました。衣服は、動物の皮や毛を使って作られました。これらの技術は、寒冷な気候に適応するために重要でした。
更新世は、地球全体で氷河時代が繰り返された地質時代です。この時代には、多くの生物が進化や絶滅を経験しました。特に人類は、ヒト属からホモ・サピエンスへと進化しました。また、文化や技術も発展しました。更新世は、人類の歴史において重要な時代だったと言えます。
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