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源氏物語『朝顔』のあらすじを短くわかりやすく解説! |
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著作名:
走るメロス
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このテキストでは、源氏物語の第二十帖『朝顔』(あさがお)のあらすじを短くわかりやすく記しています。その他、主な登場人物などもまとめています。
藤壺が死去したのと同じころ、光源氏の叔父(桐壺帝の弟)の桃園式部卿宮が亡くなりました。桃園式部卿宮には娘がおり、名前を朝顔と言いました。朝顔は賀茂斎院として奉仕をしていた(斎院の間は恋愛はご法度)のですが、桃園式部卿宮の死をうけて斎院としての務めを終え自宅に戻ってきていました。実は、光源氏は若い頃から朝顔に執着しており、斎院の務めを終えた朝顔に再度言い寄り始めました。光源氏と朝顔はいとこの関係でもあり身分も相応であることから、宮中ではお似合いの2人だとうわさが立ちますが、正妻の紫の上はこれに不安を募らせるのでした。
朝顔もまんざらではなく光源氏に好意を見せるのですが、光源氏の歴代の彼女、特に光源氏に執着しすぎた六条御息所のように不幸になることを恐れて光源氏を拒否しました。
紫の上の不安を感じ取った光源氏は、彼女をなぐさめつつこれまでの女性遍歴(藤壺、朝顔、朧月夜、明石の君、花散里について)を語りますが、紫の上にとってはなんの慰めにもなりませんでした。物語のこの辺りから、紫の上の光源氏に対する気持ちが次第に離れていくようになります。
藤壺との関係を紫の上に話したその夜、光源氏の夢に藤壺が現れました。「2人の関係を決して漏らさないと誓ったのに。関係をばらされてきまりが悪く、苦しい目にあうにつれ、つらい。」と言うので返事をしようとしたところ、紫の上が光源氏を起こしました。あふれる様々な感情をこらえることができない光源氏は涙を流すのでした。
光源氏のいとこ。言い寄ってくる光源氏にその気を見せはするものの、六条御息所のように不幸にはなるまいと光源氏を拒絶した。
光源氏の正妻。光源氏と朝顔との関係に不安をつのらせる。光源氏に対する気持ちが次第に離れていく。
源氏物語は平安中期に成立した長編小説です。一条天皇中宮の藤原彰子に仕えた紫式部が作者とするのが通説です。
【あさきゆめみし】
源氏物語は、文字で読むには非常に難解な物語だと思います。一人の人物を指す言葉が何パターンもあるというのが理由の一つです。例えば第一帖「桐壺」に出てくる
・男御子
・御子
・君
・若宮
・宮
・源氏の君
・光る君
・源氏
という言葉はすべて、光源氏のことを指しています。光源氏の初恋の相手である藤壺を指す言葉は「先帝の四の宮、后の宮の姫宮、藤壺、御方、宮、かかやく日の宮」、桐壺更衣をいじめる弘徽殿女御を指す言葉は「右大臣の女御、一の御子の女御、弘徽殿、御方、女御、弘徽殿の女御、春宮の女御」と、非常に多くの表現が用いられており、このことが源氏物語を読みづらくしている要因の一つだと思います。そこでお勧めなのが漫画でイメージを掴むことです。特にここで紹介するあさきゆめみしは、半世紀近く読み親しまれてきた漫画の決定版だと思います。
読むのが難解な源氏物語を、まずは漫画で気軽に感じてみてはいかがでしょうか。
【オーディブル】
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