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源氏物語『末摘花』のあらすじを短くわかりやすく解説!
著作名: 走るメロス
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源氏物語『末摘花』のわかりやすいあらすじ・主な登場人物の紹介

このテキストでは、源氏物語の第六帖『末摘花』(すえつむはな)のあらすじを短くわかりやすく記しています。その他、主な登場人物などもまとめています。



末摘花のあらすじ

18歳~19歳の春。亡き常陸宮の姫君(後の末摘花)の噂を耳にした光源氏は、頭中将と競い合って末摘花と逢瀬を果たしました。末摘花の容貌(髪は素晴らしいが、座高が高く、やせ細っていて顔は青白い、中でも鼻が大きく垂れ下がってゾウのよう、その先は赤くなっているのが酷い有様)や世間とずれた振る舞い、滑稽なまでに古風で気の利かない性格に驚く光源氏でしたが、心が素直な末摘花を見捨てることができず、生活の支援をするようになりました。

光源氏は自宅で若紫と遊びながら、鼻の赤い女性の絵を描いたりするなどして愛情を仲睦まじく過ごすのでした。


主な登場人物

光源氏(18歳~19歳)



末摘花

皇族ではあるが、父の常陸宮を早くに亡くし、非常に困窮した生活を送っている。容姿については非常にネガティブに表現されており、髪は素晴らしいが、座高が高く、やせ細っていて顔は青白い、中でも鼻が大きく垂れ下がってゾウのよう、その先は赤くなっているのが酷い有様と、さんざんな言われよう。しかし性格は実直で、そのことが光源氏の心を打った。


頭中将

光源氏の妻である葵の上の兄弟。光源氏と競って末摘花を口説こうをする。


大輔命婦(たいふのみょうぶ)

光源氏と乳母兄妹(藤原惟光とは母親が異なる)。色恋沙汰を好み、光源氏と末摘花の間を取り持つ。


源氏物語とは

源氏物語は平安中期に成立した長編小説です。一条天皇中宮の藤原彰子に仕えた紫式部が作者とするのが通説です。


おすすめの書籍

あさきゆめみし

源氏物語は、文字で読むには非常に難解な物語だと思います。一人の人物を指す言葉が何パターンもあるというのが理由の一つです。例えば第一帖「桐壺」に出てくる

・男御子
・御子
・君
・若宮
・宮
・源氏の君
・光る君
・源氏

という言葉はすべて、光源氏のことを指しています。光源氏の初恋の相手である藤壺を指す言葉は「先帝の四の宮、后の宮の姫宮、藤壺、御方、宮、かかやく日の宮」、桐壺更衣をいじめる弘徽殿女御を指す言葉は「右大臣の女御、一の御子の女御、弘徽殿、御方、女御、弘徽殿の女御、春宮の女御」と、非常に多くの表現が用いられており、このことが源氏物語を読みづらくしている要因の一つだと思います。そこでお勧めなのが漫画でイメージを掴むことです。特にここで紹介するあさきゆめみしは、半世紀近く読み親しまれてきた漫画の決定版だと思います。

読むのが難解な源氏物語を、まずは漫画で気軽に感じてみてはいかがでしょうか。


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