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古文単語「さかしら/賢しら」の意味・解説【名詞】
著作名: 走るメロス
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さかしら/賢しら

このテキストでは、古文単語「さかしら/賢しら」の意味、解説とその使用例を記している。

名詞

意味1

利口ぶること、賢そうにふるまうこと

[出典]:万葉集
「あな醜さかしらをすと酒飲まぬ人をよく見ば猿にかも似る」

[訳]:ああみっともない。賢そうにふるまって酒を飲まない人をよく見ると、猿に似ているかなあ


意味2

おせっかい、余計な口出し、出しゃばること

[出典]すける物思ひ 伊勢物語
「昔、若き男、けしうはあらぬ女を思ひけり。さかしらする親ありて、思ひもぞつくとて、この女をほかへ追ひやらむとす。」

[訳]:昔、若い男性が、(容姿が)悪くはない女性を愛しました。(しかしこの男性には)おせっかいをする親がいて、(我が子が女性に対して離れられないぐらい)恋心を抱いたら困ると(思い)、この女性をよそへ追い出そうとしています。




意味3

告げ口、密告、悪口

[出典]:栄花物語
「この御堂の北南に移り住めば、あるさかしらするもの出で来て...」

[訳]:この御堂の北南に移り住むと、ある告げ口をする者が出てきて...


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