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高校古文『陸奥のしのぶもぢずり誰ゆゑに乱れそめにし我ならなくに』わかりやすい現代語訳と品詞分解
著作名: 走るメロス
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はじめに

このテキストでは、小倉百人一首や新古今和歌集、伊勢物語などに収録されている歌「陸奥のしのぶもぢずり誰ゆゑに乱れそめにし我ならなくに」の現代語訳・口語訳と解説、そして品詞分解をしています。

※古今和歌集では、

陸奥のしのぶもぢずり誰ゆゑに乱れむと思ふ我ならなくに

と収録されています。
原文

百人一首

陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れそめにし 我ならなくに

古今和歌集

陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れむと思ふ 我ならなくに

ひらがなでの読み方

百人一首

みちのくの しのぶもぢずり たれゆえに みだれそめにし われならなくに

古今和歌集

みちのくの しのぶもぢずり たれゆえに みだれむとおもふ われならなくに

現代語訳

百人一首

陸奥のしのぶもじずりの乱れ模様のように、あなた以外の誰のために心が乱れ初めた私ではないのに

古今和歌集

陸奥のしのぶもじずりの乱れ模様のように、心が乱れようと思う私ではないのに

解説

伊勢物語には次のように記されています。
初冠(元服して初めて冠を着けること)をした男が、奈良へと狩りに出かけました。その里にはとても美しい姉妹が住んでおり、男は二人を垣間見してしまいました。当時は優れたものはすべて京都に集まるといった思想があり、旧都に、たいそう不釣り合いな様子で美しい姉妹がいたことに対して、男はすっかり心を乱してしまい、

春日野の若紫のすりごろもしのぶの乱れ限り知られず

という歌を詠んだのですが、この歌は、このテキストで扱う「陸奥のしのぶもぢずり誰ゆゑに乱れそめにし我ならなくに」という昔の歌の趣向を踏まえたものでした。

技法

序詞

上の句(陸奥のしのぶもぢずり)が、「乱れ」を導く序詞。

品詞分解

※名詞は省略しています。

陸奥
格助詞
しのぶもぢずり
代名詞
ゆゑ
格助詞
乱れそめマ行下二段活用「みだれそむ」の連用形
完了の助動詞「ぬ」の連用形
過去の助動詞「き」の連体形
代名詞
なら断定の助動詞「なり」の未然形
なく打消の助動詞「ず」の未然形+接尾語「く」
接続助詞(※諸説あり)


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