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古文単語「ため/為」の意味・解説【名詞】
著作名: 走るメロス
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「ため/為」の意味・活用・使用例【名詞】

このテキストでは、古文単語「ため/為」の意味、解説とその使用例を記している。

名詞

意味1

〜のために、利益となるようにすること

[出典]古今和歌集/小倉百人一首
「君がため春の野に出でて若菜摘むわが衣手に雪は降りつつ」

[訳]:あなたのために、春の野原に出て若菜を摘む私の袖には、雪が降り続けていることですよ


意味2

〜の目的で、〜のために

[出典]ある者、子を法師になして 徒然草
「ある者...教へのままに説経師にならむために、まづ馬に乗りならひけり。」

[訳]:ある人が...と言ったので、(子どもは親の)教えのままに説経師になろうとするために、まず馬に乗ることを習いました。




意味3

(後ろに「に」を伴って)
〜にとって

[出典]道真の左遷 大鏡
「...さるべきにやおはしけむ、右大臣の御ためによからぬこと出できて、昌泰四年正月二十五日、大宰権帥になしたてまつりて、流され給ふ。」

[訳]:...そうなるはずの運命でいらっしゃったのでしょうか、右大臣殿にとって好ましくないことが生じ、昌泰四年一月二十五日に、(朝廷が右大臣を)大宰権帥に任命し申し上げ、(太宰府へと)左遷されなさいます。


意味4

〜のせいで、〜によって

[出典]:徒然草
「...かくあやしき身のために、あたら、身をいたづらになさんやは...」

[訳]:...このように卑しい身分のせいで、惜しいことに、一生を無駄にするだろうか、いやしない...


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