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古文単語「したがふ/従ふ/随ふ」の意味・解説【ハ行四段活用】
著作名: 走るメロス
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したがふ/従ふ/随ふ

このテキストでは、ハ行四段活用の動詞「したがふ/従ふ/随ふ」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

ハ行四段活用

未然形したがは
連用形したがひ
終止形したがふ
連体形したがふ
已然形したがへ
命令形したがへ


意味1:自動詞

服従する、従う

[出典]:五人の貴公子 竹取物語
「おのがなさぬ子なれば、心にも従はずなむある。」

[訳]:私が産まない子なので、(かぐや姫は私の)意向にも従わないでいる。


意味2:自動詞

後からついて行く、供をする

[出典]:末摘花 源氏物語
「皆次々に従ひて行き散りぬ。」

[訳]:皆次々と後からついて行って離散して行ってしまった。




意味3:自動詞

所有する、従属する、身に添う、身につく

[出典]:徒然草
「唐土に許由といひつる人は、さらに身にしたがへる貯へもなくて...」

[訳]:中国の許由といった人は、まったく身についた貯えもなくて...


意味4:自動詞

対応する、応じる、順応する

[出典]世に従はん人は 徒然草
「世に従はん人は、まづ機嫌を知るべし。」

[訳]:世間に順応しようとする人は、まず(物事の)しおどきを知らなくてはならない。




意味5:他動詞

従わせる、服従させる

[出典]能登殿最期 平家物語
「いかに猛うましますとも、われら三人取りついたらんに、たとひたけ十丈の鬼なりとも、などか従へざるべき。」

[訳]:いくら勇ましくていらっしゃっても、我ら三人が組み付いたなら、例え背丈が十丈の鬼であっても、どうして服従させないないことがあろうか、いやそうさせるつもりだ。


意味6:他動詞

連れていく、後について来させる、率いる

[出典]:玉鬘 源氏物語
「人を従へ、事執り行ふ身となれるは...」

[訳]:人を率い、物事を取り仕切る身となったのは...


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