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伊勢物語『枕とて草ひき結ぶこともせじ秋の夜とだに頼まれなくに』わかりやすい現代語訳・解説と品詞分解
著作名: 走るメロス
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はじめに

このテキストでは、伊勢物語の83段『小野の雪』などに収録されている歌「枕とて草ひき結ぶこともせじ秋の夜とだに頼まれなくに」の現代語訳・口語訳と解説、そして品詞分解を記しています。

原文

枕とて草(※1)ひき結ぶこともせじ(※2)秋の夜だに頼まれなくに

ひらがなでの読み方

まくらとて くさひきむすぶ こともせじ あきのよとだに たのまれなくに

現代語訳

枕にするといって草を引き寄せて結ぶ(旅寝する)わけにはいきません。秋のような(長い)夜をあてにすることはできませんから。

解説

伊勢物語『小野の雪』には次のように書かれています。

惟喬親王の狩りのお供としてお仕え申し上げた馬の頭。狩りを終えて惟喬親王をお見送りして早く帰ろうと思うのですが、惟喬親王はお酒や褒美を下さるなどしてなかなか行かせてはくれません。この歌は、そんなときに、帰りの許可が出るのを待ち遠しく思った馬の頭が詠んだ歌です。

単語

(※1)ひき結ぶ

「草を引き寄せて結ぶ」と訳していますが、旅寝(自宅以外の場所で寝ること/旅先で寝ること)することを意味します。

(※2)秋の夜

この歌が詠まれたのは春のことなので、この時期の夜は、秋のように長い夜ではないことを意図しています。

品詞分解

※名詞は省略しています。

とて格助詞
ひき結ぶバ行四段活用「ひきむすぶ」の連体形
こと
係助詞
サ行変格活用「す」の未然形
打消意志の助動詞「じ」の終止形
格助詞
格助詞
だに副助詞
頼まマ行四段活用「たのむ」の未然形
可能の助動詞「る」の未然形
なくに打消の助動詞「ず」の未然形「な」+接尾語「く」+助詞「に」


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