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古文単語「おとる/劣る/損る」の意味・解説【ラ行四段活用】
著作名: 走るメロス
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おとる/劣る/損る

このテキストでは、ラ行四段活用の動詞「おとる/劣る/損る」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

ラ行四段活用

未然形おとら
連用形おとり
終止形おとる
連体形おとる
已然形おとれ
命令形おとれ


意味1:自動詞

他にひけをとる、負ける

[出典]悲田院の堯蓮上人は 徒然草
「己は都に久しく住みて、慣れて見侍るに、人の心劣れりとは思ひ侍らず。」

[訳]:私は都に長年住んでおりますので、(関東の人に)慣れて見ていますと、人の心が(都に競べて)ひけをとっているとは思いません。


意味2:自動詞

(身分や地位などが)
低く位置づけられる

[出典]:碁を 枕草子
劣りたる人の、ゐづまひもかしこまりたるけしきにて...」

[訳]身分が低く位置づけられている人が、座り方も恐縮している様子で...




意味3:自動詞

(数量や利益が)
減少する、損をする

[出典]:皇極 日本書紀
「都て益す所なくして、劣り費ゆること極めてはなはだし。」

[訳]:(財が)まったく増えることはなくて、損をしてなくなることがこの上なく激しい。


意味4:自動詞

年下である

[出典]:今昔物語
「年、我れより少し劣りたるをば弟のごとく哀れび...」

[訳]:年が、私より少し下であるのを弟のようにかわいがり...


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