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1_80 古典:読み解き / 古文:文章の訳/読み解き

徒然草 仁和寺にある法師

著者名: 春樹
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はじめに

ここでは、吉田兼好が書いた徒然草の「仁和寺にある法師」という話をみていきます。
【原文】

仁和寺にある法師、年よるまで岩清水を拝まざりければ、心うく覚えて、あるとき思ひ立ちて、ただ一人、徒歩より詣でけり。
極楽寺、高良などを拝みて、かばかりと心得て帰りにけり。

さて、かたへの人にあひて、「年ごろ思ひつること、果たしはべりぬ。聞きしにも過ぎて尊くこそおはしけれ。そも、参りたる人ごとに山へ登りしは、何事かありけん、ゆかしかりしかど、神へ参るこそ本意なれと思ひて、山までは見ず。」とぞ言ひける。

少しのことにも、先達はあらまほしきことなり。
【現代語訳】

仁和寺という寺にいた法師が、歳を取るまで岩清水八幡宮を拝みに行ったことがなかったので、残念に思っていましたが、ある日思い立って、一人で徒歩でお参りに行きました。極楽寺や高良などを拝んで、これでいいだろうと思って帰ってきました。

さて、友達(仲間)にあって「ずっと心にとめていたことを果たしてきました。耳にしていた以上に尊かったです。そういえば、参拝している人たちは山に登っていましたが、何かあったのでしょうか。気になりはしましたが、神に参拝するのが本来の目的だと思って、山までは登りませんでした」と言いました。

ほんの些細なことであっても、先導する人がいるにこしたことはないなぁ。
【楽しみ方】

この文章の面白さは、仁和寺にいた法師が、せっかく長年心に思っていた岩清水八幡宮に参拝したのにもかかわらず、一番大切な山の上にある神社を拝まずに帰ってきてしまったという点にあります。

「法師が誰かから事前にアドバイスをもらう、もしくは先導してくれる人がいればこのようにならなかったのに」と吉田兼好は文章を閉めているのです。


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『教科書ガイド 中学 東京書籍版 新しい国語2』 文理
『教科書 新しい国語2』 東京書籍

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