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古文単語「うたて」の意味・解説【副詞/形容詞】 |
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著作名:
走るメロス
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このテキストでは、古文単語「うたて」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。
※「うたて」は
①副詞
②形容詞「うたてし」の語幹
としての用法がある。
ますます、ますますひどく。
[出典]:万葉集
「三日月のさやにも見えず雲隠り見まくぞ欲しきうたてこのころ」
[訳]:三日月がはっきり見えず、雲に隠れている(ようにあなたの姿が見えない)ので、会いたいと思います。ますますひどく、最近は。
「三日月のさやにも見えず雲隠り見まくぞ欲しきうたてこのころ」
[訳]:三日月がはっきり見えず、雲に隠れている(ようにあなたの姿が見えない)ので、会いたいと思います。ますますひどく、最近は。
(うたて+思ふ/覚ゆなどの形で)
嫌なことに、不快なことに、情けなく。
[出典]:徒然草 兼好法師
「かばかりの中に何かは、と人の心はなほうたて覚ゆれ。」
[訳]:これほどの(悲しみの)最中にどうしてこのようなことを(言うのか)、と人の心はやはり情けなく感じる。
「かばかりの中に何かは、と人の心はなほうたて覚ゆれ。」
[訳]:これほどの(悲しみの)最中にどうしてこのようなことを(言うのか)、と人の心はやはり情けなく感じる。
怪しく、気味が悪く、異様に。
[出典]:夕顔 源氏物語
「うたて思さるれば、太刀を引き抜きて、うち置き給ひて、右近を起こし給ふ。」
[訳]:気味悪くお思いになられたので、太刀を引き抜いて、(夕顔の)枕元にお置きになり、右近をお起こしなります。
「うたて思さるれば、太刀を引き抜きて、うち置き給ひて、右近を起こし給ふ。」
[訳]:気味悪くお思いになられたので、太刀を引き抜いて、(夕顔の)枕元にお置きになり、右近をお起こしなります。
※形容詞「うたてし」の語幹。
いやだ、情けない。
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