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古文単語「わななく/戦慄く」の意味・解説【カ行四段活用】
著作名: 走るメロス
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わななく/戦慄く

このテキストでは、カ行四段活用の動詞「わななく/戦慄く」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。

カ行四段活用

未然形わななか
連用形わななき
終止形わななく
連体形わななく
已然形わななけ
命令形わななけ


意味1:自動詞

(緊張、恐怖、寒さなどで)
体が震える

[出典]二月つごもりごろに 枕草子
「...と、わななくわななく書きてとらせて、いかに思ふらむとわびし。」

[訳]:...と、震え震え書いて(主殿寮の役人に)渡したのですが、(向こうの方々が)どのように思っているのだろうかと(考えると、)つらく感じます。


意味2:自動詞

(声や音などが)
震える

[出典]:枕草子 清少納言
「...神楽の笛のおもしろく、わななきふきすまされてのぼるに...」

[訳]:...神楽の笛が素晴らしく震えながら澄んだ音色で吹かれるて昇っていくのに...




意味3:自動詞

(筆跡や髪などが)
乱れる、ほつれ乱れる

[出典]:枕草子 清少納言
「髪なども我がにはあらねばにや、ところどころわななき散りぼひて...」

[訳]:髪なども(つけ毛で)自分のものではないからであろうか、ところどころほつれ乱れてばさばさになって...


意味4:自動詞

ざわめき騒ぐ、騒いで体をゆする

[出典]:落窪物語
「下﨟の物見むと、わななき騒ぎ笑ふこと限りなし。」

[訳]:身分の低い者が物見しようと、ざわめき騒いで笑うことこのうえない。


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