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史記『完璧帰趙(是に於いて王召見し〜)』現代語訳(口語訳)・書き下し文と解説 |
著作名:
走るメロス
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史記『完璧帰趙』
このテキストでは、史記の一節『完璧帰趙』の「於是、王召見、問藺相如曰〜」から始まる部分の 原文(白文)、書き下し文、現代語訳(口語訳)とその解説を記しています。
※十八史略の『完璧』とは異なるので注意してください。
あらすじ
当時の中国で絶対的な力を持っていた秦の昭王が、趙国の恵文王が持っていた宝「和氏の壁」と十五の城塞都市とを交換しろと言ってきました。要求をのまなければ秦の怒りを買い、侵略の口実を与えることになります。一方で要求をのんだとしても、本当に秦が都市を与えるかは疑わしいところです。どうしたらよいか議論がまとまらない中、家臣の一人が「藺相如という切れ者がいます」と恵文王に進言をしたのでした。
白文(原文)
於是、王召見、問藺相如曰、
「秦王、以十五城請易寡人之璧。
可予不。」
可予不。」
相如曰、
「秦彊而趙弱。
不可不許。」
不可不許。」
王曰、
「取吾璧、不予我城、奈何。」
相如曰、
「秦以城求璧、而趙不許、曲在趙。
趙予璧、而秦不予趙城、曲在秦。
均之二策、寧許以負秦曲。」
趙予璧、而秦不予趙城、曲在秦。
均之二策、寧許以負秦曲。」
王曰、
「誰可使者。」
相如曰、
「王必無人、臣願奉璧往使。
城入趙而璧留秦。
城不入、臣請完璧帰趙。」
城入趙而璧留秦。
城不入、臣請完璧帰趙。」
趙王於是、遂遣相如奉璧西入秦。
※つづく:「秦王坐章台、見相如。〜」現代語訳(口語訳)・書き下し文と解説
書き下し文
是(ここ)に於いて、王召見し、藺相如に問ひて曰はく、
「秦王、十五城を以て寡人の璧に易(か)へんことを請ふ。
予(あた)ふべきや不(いな)や。」と。
予(あた)ふべきや不(いな)や。」と。
相如曰はく、
「秦は彊(つよ)くして趙は弱し。
許さざるべからず。」と。
許さざるべからず。」と。
王曰はく、
「吾が璧を取りて、我に城を予へずんば、奈何(いかん)せん。」と。
相如曰はく、
「秦城を以て璧を求むるに、趙許さずんば、曲は趙に在り。
趙璧を予ふるに、秦趙に城を予へずんば、曲は秦に在り。
之の二策を均(はか)るに、寧(むし)ろ許して以て秦に曲を負はしめん。」と。
趙璧を予ふるに、秦趙に城を予へずんば、曲は秦に在り。
之の二策を均(はか)るに、寧(むし)ろ許して以て秦に曲を負はしめん。」と。
王曰はく、
「誰か使ひすべき者ぞ。」と。
相如曰はく、
「王必ず人無くんば、臣願はくは璧を奉じて往きて使ひせん。
城趙に入らば璧は秦に留めん。
城入らずんば、臣請ふ璧を完(まっと)うして趙に帰らん。」と。
城趙に入らば璧は秦に留めん。
城入らずんば、臣請ふ璧を完(まっと)うして趙に帰らん。」と。
趙王是に於いて、遂に相如をして璧を奉じて西して秦に入らしむ。
※つづく:「秦王坐章台、見相如。〜」現代語訳(口語訳)・書き下し文と解説
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