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蜻蛉日記原文全集「廿日ばかり行ひたる夢に」 |
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著作名:
古典愛好家
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蜻蛉日記
廿日ばかり行ひたる夢に
廿日ばかり行ひたる夢に、わがかしらをとりおろしてひたひをわく、と見る。あしよしもえ知らず。
七八日ばかりありて、我が腹のうちなる蛇(くちなは)ありきて肝を食む、これを治せむやうは、おもてに水なむいるべき、と見る。これもあしよしも知らねど、かくしるしおくやうは、かかる身のはてを見聞かん人、夢をも仏をももちゐるべしやもちゐるまじやと、さだめよとなり。
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