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ヨーロッパの封建社会 ① |
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著作名:
逆転検事
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このテキストでは、中世ヨーロッパの封建社会について学びます。
中世ヨーロッパ社会は、封建制度の上に成立した社会でしたが、そもそも、この封建という文字はどんな意味なのかわかりにくいですよね。
辞書的に言えば、天子・皇帝・国王などが、土地を諸侯に分け与え、領有・統治させる行為・制度を指します。封建とは《封土を分けて諸侯を建てる》という意味です。
中世ヨーロッパの社会制度をフューダリズム(Feudalism)というのですが、この訳語として中国や日本の社会制度だった封建制という言葉が使われたのです。ただ、同じ封建制といっても、ヨーロッパの封建制は他の地域と異なっていました。
ヨーロッパの封建制の成立には、古くからあった従士制と恩貸地制という2つの制度が関わっています。
従士制とは古代ゲルマン民族の風習の一つで、戦士たちが族長など有力者たちから武器や食料を与えられ保護されることと引き換えに、従士(有力者に付き従って奉仕する自由民)として忠誠を誓うというものでした。
恩貸地制は、ローマ帝国の後半に成立した制度で、大土地所有者が自らの土地を民衆に貸し、その見返りに、労役や軍役、貢納などを課すものでした。
この2つの制度は、次第にヨーロッパ全土へと広がり、封土(土地)を与える代わりに、主君に忠誠を誓うという封建制度が成立しました。
ヨーロッパの封建制度の特徴として、双務的契約関係があります。
これは、主君は家臣を保護し、家臣は主君に奉仕するという契約を結んだということです。つまり、一方がその契約を破れば、家臣の側からも、君臣関係をすぐに解除することが出来ました。
また、契約関係なので、主君が複数いる人間も多く、直接契約がなければ、「臣下の臣下は臣下でない」という状況もありえました。
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