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蜻蛉日記原文全集「さて又、野分のやうなることして」
著作名: 古典愛好家
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蜻蛉日記

さて又、野分(のわき)のやうなることして

さて又、野分(のわき)のやうなることして二日ばかりありて来(き)たり。

「一日(ひとひ)の風はいかにとも、例の人はとひてまし」


といへば、げにとや思ひけん、ことなしびに、

ことのははちりもやするととめおきて けふはみからもとふにやはあらぬ

といへば、

ちりきてもとひぞしてましことのはを こちはさばかりふきしたよりに

かくいふ。

[bこちといへばおほぞふなりし風に いかがつけてはとはんあたらなだてに

まけじ心にて、又、

ちらさじとをしみおきけることのはを きながらだにぞけさはとはまし

これはさもいふべしとや人ことわりけん。




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