更新日時:
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ウィーン体制とヨーロッパ |
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著作名:
John Smith
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ナポレオンは、最大の決戦だったライプチヒの戦いに敗れ、1814年4月に退位し、エルバ島に幽閉されました。
1814年4月に、第1次パリ平和条約が結ばれ、フランス革命とその後のナポレオン戦争によって荒廃したヨーロッパの秩序を再建するため、1814年9月から1815年6月にかけて開かれた会議が、ウィーン会議です。
ウィーン会議には、各国から以下の代表が参加していました。
会議の司会を務めたのはオーストリアのメッテルニヒでしたが、戦後の領土拡大など大国の利害対立は深刻でした。
(メッテルニヒ)
このように、一向に進まない会議の代わりに連日舞踏会が催された状況は、「会議は踊る、されどすすまず」と風刺されました。
(風刺画:会議は踊る、されどすすまず)
このような状況のなか、フランスの代表タレーランが、正統主義という概念を提唱します。
これは、各国のフランス革命前の主権と領土を正統とし、ヨーロッパが革命前の状況に戻るべきだとする主張でした。
また、この他に、勢力均衡という考えも出てきます。一国が強力な力をもち、他国を支配しないように、ヨーロッパにおいて各国が均一な力を持つことで全体の均衡を保つというものです。5大国の勢力均衡をもって、ヨーロッパに秩序と平和をもたらそうという考えでした。
会議の結果、最終的に1815年6月にウィーン議定書の締結が行われます。正統主義と勢力均衡の原則をもって、フランス・スペイン・ナポリにブルボン朝が復活し、それぞれ以下の領土変更がなされました。
・フィンランド
・ベッサラビア
・ポーランド立憲王国
・セイロン島(オランダから)
・ケープ植民地(オランダから)
・マルタ島
・ロンバルディア
・ヴェネツィア
・オーストリア領南ネーデルラント(現在のベルギー)
・ラインラント
このように、メッテルニヒの主導のもと行われた保守反動の国際体制をウィーン体制と言います。
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