|
|
|
更新日時:
|
|
![]() |
ルートが含まれた不等式の証明 |
著作名:
ふぇるまー
44,726 views |
ルートが含まれた不等式の証明
ここでは、ルートが含まれた不等式の証明についてみていきます。
まず、2つの数aとbがそれぞれ"a>0、b>0"であるときの、a²とb²の大きさについて考えます。
a²ーb²=(a+b)(aーb)
これは、すでにご存知の因数分解の公式ですね。
"a>0、b>0"より"a+b>0"なので
a²ーb²=(a+b)(aーb)
赤文字部分の正負は一致することがわかります。
どういうことかというと
・"(aーb)"がプラスだと、"(a+b)×プラス"で、"a²ーb²"はプラスとなります。
・"(aーb)"がマイナスだと、"(a+b)×マイナス"で、"a²ーb²"はマイナスとなります。
・これの逆もしかり。
・"(aーb)"がマイナスだと、"(a+b)×マイナス"で、"a²ーb²"はマイナスとなります。
・これの逆もしかり。
「"a²ーb²"がプラスのとき、aーbもプラスとなる」これを式に表すと
a²ーb²>0 ⇄ aーb>0
a²>b²0 ⇄ a>b
「"a²ーb²"がマイナスのとき、aーbもマイナスとなる」これを式に表すと
a²ーb²<0 ⇄ aーb<0
a²<b²0 ⇄ a<b
今求めたことをまとめると、
・a²>b²0 ⇄ a>b
・a²<b²0 ⇄ a<b
・a²<b²0 ⇄ a<b
この性質を覚えておきましょう。
ではこの性質を知ったところで何ができるかというと、「ルートを含んだ不等式の証明」ができるようになります。
練習問題
"x>0、y>0"のとき、次の不等式が成り立つことを証明しなさい。

何これ?と思うかもしれませんが、ルートを含む不等式の証明方法はまず、"両辺を2乗して引き算する"ところから始めましょう。
左辺を2乗すると
(√x +√y )²=x+2√xy +y
右辺を2乗すると
(√x+y)²=x+y
(※わかりづらいですが、√の中にx+yが入っています。)
左辺−右辺=x+2√xy +y−(x+y)=2√xy
設問より"x>0、y>0"なので、"2√xy >0"となります。
以上から、(√x +√y )²>(√x+y)²であることがわかりました。
ここまでは、与えられた式の両辺を2乗した不等式を証明したにすぎないので、最後に2乗をはずした不等式が本当に成り立つかを確認しなければなりません。そこで必要になるのが、冒頭で学んだ性質です。
a²>b²0 ⇄ a>bという性質から、
(√x +√y )²>(√x+y)² ⇄ √x +√y>√x+y
が成り立つことがわかります。
これで証明が完了したことになります。
このテキストを評価してください。
役に立った
|
う~ん・・・
|
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。 |
|
2乗(平方)の項が入った不等式の証明
>
絶対値を含む不等式の証明
>
絶対値を含む不等式の証明
>
実数を2乗したときの不等式
>
2乗(平方)の項が入った不等式の証明
>
不等式の証明
>
相加平均と相乗平均を用いた不等式の証明問題一覧
>
最近見たテキスト
ルートが含まれた不等式の証明
10分前以内
|
>
|
デイリーランキング
注目テキスト
数学II
- 式と証明
- 多項式の乗法と除法
- 分数式
- 恒等式/等式の証明
- 不等式の証明
- 二項定理
- 高次方程式
- 複素数
- 2次方程式(判別式/係数の関係/数の大小)
- 剰余の定理と因数定理
- 高次方程式
- 点と直線
- 点の距離
- 内分点/外分点
- 座標上の多角形
- 直線の方程式
- 垂直/平行な2直線
- 2直線の交点
- 点と直線の距離
- 円
- 円の方程式
- 円と直線の関係
- 円:軌跡の方程式
- 不等式の表す領域
- 指数関数と対数関数
- 指数と指数関数
- 対数と対数関数
- 三角関数
- 三角関数
- 加法定理/倍角の公式
- 微分
- 平均変化率・極限値
- 微分係数と導関数
- 微分:接線
- 微分:関数の増大と極大・極小
- 微分:最大値・最小値
- 微分:関数のグラフと方程式・不等式
- 積分
- 不定積分
- 定積分
- 積分:面積
- その他
- その他