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更新日時:
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2乗(平方)の項が入った不等式の証明 |
著作名:
ふぇるまー
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2乗の項が入った不等式の証明
ここでは、2乗の項が含まれた不等式の証明についてみていきます。
問題1
実数xとyがあるとき、"x²+y²≧2xy"を証明しなさい。
また、等号が成り立つのはどのような場合かも答えなさい。
また、等号が成り立つのはどのような場合かも答えなさい。
式に2乗の項が入っていても、不等式を証明するためにやることは同じです。
不等式"A>B"を証明するためには、
1:Aを変形させてA>Bとなるか、またはBを変形させてA>Bとなるかを確認する
2:Aを変形させたものと、Bを変形させたものを比べてA>Bとなるかを確認する
3:"A−B>0"、または"B−A<0"となるかを確認する
この3つのいずれかを行います。
証明の方法がわかったところで、先ほどの問題に取り組んでみましょう。
ここでは、"左辺−右辺≧0"となるかを確認してみます。
左辺−右辺=x²+y²−2xy=(xーy)²
xとyは実数なので、(x−y)もつねに実数です。そして実数の2乗はつねに0以上なので、
(xーy)²≧0
が成り立つことがわかります。
以上から"左辺−右辺≧0"なので、与えられた不等式"x²+y²≧2xy"が成り立つことがわかりました。
次に、この不等式の等号が成り立つときを調べるためには、"(xーy)²≧0"に着目をします。
(xーy)²=0
のとき等号が成り立つので、これを満たすxとyの関係を考えます。
そう、"x=y"のときに等号が成り立ちます。
問題2
実数xとyがあるとき、"x²+y²≧xy"を証明しなさい。
また、等号が成り立つのはどのような場合かも答えなさい。
また、等号が成り立つのはどのような場合かも答えなさい。
先ほどは"左辺−右辺"をすると、"左辺−右辺"がうまく因数分解できる問題でした。今度は因数分解がうまくいかない場合をみてみましょう。
"右辺−左辺≧0"となるかで不等式の証明を行います。
右辺−左辺=x²+y²−xy
うまく因数分解できませんね。。。こういうときは無理矢理・・・
無理矢理2乗の形を作ってしまいます。
このとき、"(x−y/2)²≧0、3/4 y²≧0"なので
"(x−y/2)²+3/4 y²≧0"
となります。以上から"左辺−右辺≧0"なので、与えられた不等式"x²+y²≧xy"が成り立つことがわかりました。
次に、この不等式の等号が成り立つときを調べるためには、"(x−y/2)²+3/4 y²≧0"に着目をします。
(x−y/2)²+3/4 y²=0
のとき等号が成り立つので、これを満たすxとyの関係を考えます。
・(x−y/2)²=0
・3/4 y²=0
この方程式を解くと、"x=y=0"のときに等号が成り立ちます。
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