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ルネサンス(メディチ家、レオナルド、ミケランジェロ、ダンテ、フランドル派など) 受験対策問題 57 |
著作名:
レキシントン
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ルネサンスで押さえておきたいポイント
※赤字部分が問題に出そうな部分です。赤色の暗記シートなどで隠して見てください。
イタリア=ルネサンス
・ルネサンスとは、14世紀〜16世紀にかけて、イタリアから始まった文芸復興のことである。ルネサンスがイタリアで始まった理由は以下である。
①十字軍以降、ビザンツやイスラーム文化の流入がおこった。
②レヴァント貿易(東方貿易)により、イタリアの各自治都市が繁栄し、市民意識がつくられた。
③イタリアは古代ローマの栄えた土地で、各地にローマ文化がのこっていた。
・イタリア=ルネサンスは、美術や建築などの傑作が残る一方で、芸術を支援したのが貴族やローマ教皇であったため、保守的な側面もあった。16世紀に入ると、新大陸や新航路の発見により、交易の中心が地中海から大西洋にうつったことでイタリアの都市の繁栄が終わり、更にイタリア戦争が激化したことでイタリア=ルネサンスは衰退していった。
・イタリア=ルネサンスはイタリア各地で盛んになったが、フィレンツェのメディチ家が最大の庇護者であった。14世紀末から金融業で栄えたメディチ家は、1434年コジモ=デ=メディチが当主につくとフィレンツェ共和国の国家元首となり、アカデミー(プラトン学園)を開設し学問を奨励した。また、孫のロレンツォは、フィレンツェの最盛期を現出し、共和国であったフィレンツェで専制君主のように振る舞い、多数の芸術家や人文主義者を保護した。また、同時期にロンバルディアを支配していたミラノ公も、芸術家を保護した。
・ルネサンスの代表的な思想を人文主義(ヒューマニズム)という。これは古代ギリシアや古代ローマの古典をもとに、抑圧的なキリスト教の禁欲主義を脱し、人間のありのままの姿を表現しようとしたものである。
・イタリア=ルネサンスの先駆者がダンテで、『新生』や『神曲』などの作品を残した。『神曲』はトスカナ語で書かれ、近代国民文学の先駆けとなった。代表的なイタリア=ルネサンスの文化人は以下である。
ペトラルカ | 詩人。代表作『叙情詩集』 |
ボッカチオ | 人文主義者。代表作『デカメロン』 |
マキャベリ | 政治家。代表作『君主論』 |
ジョット | 画家。代表作「聖フランチェスコの生涯」 |
ブルネレスキ | 建築家。代表作 サンタ=マリア大聖堂 |
ギベルティ | 彫刻家。代表作『キリストの生涯』 |
ドナテルロ | 彫刻家。代表作『預言者ハバクク』 |
ブラマンテ | 建築家。代表作 サン=ピエトロ大聖堂 |
ボッティチェリ | 画家。代表作「春」「ヴィーナスの誕生」 |
・ルネサンスで活躍した文化人の中でも、レオナルド=ダ=ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロは三大巨匠と呼ばれる。
・レオナルド=ダ=ヴィンチはルネサンス期に理想とされた万能の天才であり、「モナ=リザ」やサンタ=マリア=デッレ=グラツィエ教会の壁画「最後の晩餐」など傑作を残し、解剖学や科学技術にも秀でていた。晩年はイタリア戦争を逃れフランス王フランソワ1世に保護され、フランスで没した。
・ミケランジェロは絵画や彫刻に優れ、大理石像「ダヴィデ」「モーセ」やシスティナ礼拝堂の「天地創造」や「最後の審判」をのこした。
・ラファエロはレオナルドやミケランジェロよりも若かったが、画家として優れた作品をのこした。代表作は「聖母子像」や「アテネの学堂」である。
イタリア以外のルネサンス
・イタリア以外の西欧諸国では、以下の文化人が活躍した。
エラスムス | 人文主義者。代表作『愚神礼賛』 |
ファン=アイク兄弟 | フランドル派の画家。代表作「アルノルフィーニ夫妻像」 |
ブリューゲル | フランドル派の画家。代表作「バベルの塔」 |
デューラー | ドイツの画家。代表作「四使徒」 |
ホルバイン | ドイツの画家。代表作「エラスムス像」 |
ロイヒリン | ドイツの人文主義者。古典研究者。 |
ラブレー | フランスの作家。代表作『ガルガンチュアとパンタグリュエルの物語』 |
モンテーニュ | フランスの人文主義者。ボルドー市長。代表作『随想録』 |
セルバンテス | スペインの作家。レパントの海戦に参加。代表作『ドン=キホーテ』 |
チョーサー | イギリスの作家。代表作『カンタベリ物語』 |
トマス=モア | イギリスの人文主義者。ヘンリ8世時の大法官。代表作『ユートピア』 |
シェークスピア | イギリスの劇作家。代表作『ヴェニスの商人』『ハムレット』 |
科学精神と技術発達
・14世紀以降、東方より火薬・羅針盤・活版印刷術という三大発明(改良)がもたらされた。また、火薬をもとにして南ドイツで鉄砲がつくられ、戦闘の主力が騎士から農兵へうつり、騎士階級の没落を早めた。
・751年、タラス河畔の戦いで唐からアッバース朝に伝わった製紙法は、その後12世紀にヨーロッパに伝わった。また、活字印刷が宋時代の中国で、金属活字が高麗で実用化され、その後1450年頃にドイツのグーテンベルクが活版印刷術を発明した。
・この時期、教会の主張する天動説に異を唱える形で天文学も発達した。『天球回転論』を著し、地動説を唱えたポーランドのコペルニクスや、イタリアのジョルダーノ=ブルーノ、フィレンツェのガリレオ=ガリレイ、ドイツのケプラーなど、さまざまな天文学者が活躍した。
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