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『うつくしきもの』の品詞分解 枕草子
著作名: 走るメロス
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枕草子「うつくしきもの」の品詞分解

このテキストでは、清少納言が書いた枕草子の一節「うつくしきもの」(うつくしきもの。瓜にかぎたるちごの顔。〜)の品詞分解を記しています。



※現代語訳:「うつくしきもの」の現代語訳と解説

枕草子とは

枕草子清少納言によって書かれたとされる随筆です。清少納言は平安時代中期の作家・歌人で、一条天皇の皇后であった中宮定子に仕えました。ちなみに枕草子は、兼好法師の『徒然草』、鴨長明の『方丈記』と並んで「古典日本三大随筆」と言われています。


品詞分解

※名詞は省略しています。


うつくしきもの。瓜にかぎたるちごの顔。すずめの子の、ねず鳴きするに踊り来る。

うつくしき形容詞・シク活用「うつくし」の連体形
もの。
格助詞
かきカ行四段活用「かく」の連用形
たる存続の助動詞「たる」の連体形
ちご
格助詞
顔。
すずめ
格助詞
の、格助詞
ねず鳴き
するサ行変格活用「す」の連体形
接続助詞
踊りカ行四段活用「踊る」の連用形
来る。カ行変格活用「く」の連体形



二つ三つばかりなるちごの、急ぎてはひくる道に、いと小さきちりのありけるを目ざとに見つけて、いとをかしげなる指にとらへて、大人などに見せたる。いとうつくし。

二つ三つ
ばかり副助詞
なる断定の助動詞「なり」の連体形
ちご
の、格助詞
急ぎガ行四段活用「いそぐ」の連用形
接続助詞
はひハ行四段活用「はふ」連用形
くるカ行変格活用「く」の連体形
に、格助詞
いと副詞
小さき形容詞・ク活用「ちひさし」の連体形
ちり
格助詞
ありラ行変格活用「あり」の連用形
ける過去の助動詞「けり」連体形
格助詞
目ざとに形容動詞・ナリ活用「めざとなり」の連用形
見つけカ行下二段活用「みつく」の連用形
て、接続助詞
いと副詞
をかしげなる形容動詞・ナリ活用「をかしげなり」の連体形
格助詞
とらへハ行下二段活用「とらふ」の連用形
て、接続助詞
大人
など副助詞
格助詞
見せサ行下二段活用「みす」連用形
たる、存続の助動詞「たり」の連体形
いと副詞
うつくし。形容詞・シク活用「うつくし」の終止形



頭は尼そぎなるちごの、目に髪のおほへるをかきはやらで、うちかたぶきてものなど見たるも、うつくし。

係助詞
尼そぎ
なる断定の助動詞「なり」連体形
ちご
の、格助詞
格助詞
格助詞
おほえハ行四段活用「おほふ」の已然形
存続の助動詞「り」の連体形
格助詞
かきカ行四段活用「かく」の連用形
係助詞
やらラ行四段活用「やる」の未然形
で、接続助詞
うちかたぶきカ行四段活用「うちかたぶく」の連用形
接続助詞
もの
など副助詞
マ行上一段活用「みる」の連用形
たる存続の助動詞「たり」の連体形
も、係助詞
うつくし。形容詞・シク活用「うつくし」の終止形



大きにはあらぬ殿上童の、装束きたてられてありくもうつくし。をかしげなるちごの、あからさまにいだきて遊ばしうつくしむほどに、かいつきて寝たる、いとらうたし。

大きに形容動詞・ナリ活用「おほきなり」の連用形
係助詞
あらラ行変格活用「あり」の未然形
打消の助動詞「ず」の連体形
殿上童
の、格助詞
装束きたてタ行下二段活用「さうぞきたつ」の未然形
られ受身の助動詞「らる」の連用形
接続助詞
ありくカ行四段活用「ありく」の連体形
係助詞
うつくし。形容詞・シク活用「うつくし」の終止形
をかしげなる形容動詞・ナリ活用「をかしげなり」の連体形
ちご
の、格助詞
あからさまに形容動詞・ナリ活用「あからさまなり」の連用形
いだきカ行四段活用「いだく」の連用形
接続助詞
遊ばしサ行四段活用「あそばす」の連用形
うつくしむマ行四段活用「うつくしむ」の連体形
ほど
に、格助詞
かいつきカ行四段活用「かきつく」の連用形のイ音便
接続助詞
ナ行下二段活用「ぬ」の連用形
たる、完了の助動詞「たり」の連体形
いと副詞
らうたし。形容詞・ク活用「らうたし」の終止形


【「らうたし」の意味は?】




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