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『見わたせば柳桜をこきまぜて都ぞ春の錦なりける』現代語訳と解説・品詞分解
著作名: 走るメロス
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『見わたせば柳桜をこきまぜて都ぞ春の錦なりける』現代語訳と解説

このテキストでは、古今和歌集に収録されている歌「見わたせば柳桜をこきまぜて都ぞ春の錦なりける」のわかりやすい現代語訳・口語訳、解説、そして品詞分解を記しています。



古今和歌集とは

古今和歌集(こきんわかしゅう)は、平安時代前期の勅撰和歌集(ちょくせんわかしゅう)です。勅撰和歌集とは、天皇や上皇の命令により編集された和歌集のことです。

原文

見わたせば 柳桜を こきまぜて 都ぞ春の 錦なりける

ひらがなでの読み方

みわたせば やなぎざくらを こきまぜて みやこぞはるの にしきなりける


現代語訳(口語訳)

ここから眺め渡してみると、柳の緑色と桜の色とが混ざり合って、都が春の錦のようであることよ

解説・鑑賞のしかた

都のほうを眺めてみたときに、柳の葉と桜とが混ざり合って、都全体が錦織を着ているように思えるほどあざやかに彩られている情景を詠んだ歌です。

単語

見わたせばどこか高台から眺めていることがわかります
こきまぜて「こきまず」。混ぜ合わせる
春の錦美しい景観を錦織に見立てている


品詞分解

※名詞は省略しています。

見わたせサ行四段活用・已然形
接続助詞
柳桜
格助詞
こきまぜザ行下二段活用・連用形
接続助詞
係助詞
格助詞
なり断定の助動詞・連用形
ける詠嘆の助動詞・連体形


著者情報:走るメロスはこんな人

学生時代より古典の魅力に取り憑かれ、社会人になった今でも休日には古典を読み漁ける古典好き。特に1000年以上前の文化や風俗をうかがい知ることができる平安時代文学がお気に入り。作成したテキストの総ページビュー数は1,6億回を超える。好きなフレーズは「頃は二月(にうゎんがつ)」や「月日は百代の過客(くゎかく)にして」といった癖のあるやつ。早稲田大学卒業。

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