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高校古文『磐代の浜松が枝を引き結び真幸くあらばまた帰り見む』現代語訳と解説・品詞分解 |
著作名:
走るメロス
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はじめに
ここでは、有間皇子が詠んだ歌で万葉集に収録されている「磐代の浜松が枝を引き結び真幸くあらばまた帰り見む」という歌の現代語訳と解説・品詞分解をしていきます。
原文
磐代の浜松が枝を引き結び真幸くあらばまた帰り見む
現代語訳(口語訳)
磐代の浜にある松の枝を結んだ。運よく無事であったなら、また帰りにこの枝を見よう。
解説・鑑賞のしかた
この句は、飛鳥時代に有間皇子が詠んだ句です。大化の改新で活躍した中大兄皇子と同じ時代の人物です。有間皇子は中大兄皇子と不仲で、謀反をたくらんでいました。しかし一緒に計画をしていたはずの蘇我赤兄に裏切られ、計画がばれて捕まってしまいます。移送されているときに、磐代(現在の和歌山)の地で詠んだ句とされています。
当時は松の枝を結んで幸運を祈るという風習があったので、有馬皇子も、「罰が軽くすんで運よく無事だったなら」という気持ちを浜の松にたくしたのでしょう。しかし願いもむなしく、有馬皇子は18歳で処刑され、この世を去ることになります。
単語
磐代 | 和歌山県日高郡の土地 |
浜松が松 | 浜辺に生えている松 |
品詞分解
※名詞は省略しています。
磐代 | ー |
の | 格助詞 |
浜松 | ー |
が | 格助詞 |
枝 | ー |
を | 格助詞 |
引き結び | バ行四段活用・連用形 |
真幸く | 副詞 |
あら | ラ行変格活用・未然形 |
ば | 接続助詞 |
また | 副詞 |
帰り見 | ま行上一段活用「かへりみる」の未然形 |
む | 意志の助動詞「む」の終止形 |
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