更新日時:
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化学基礎 原子量とは~原子量と相対原子量~ |
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著作名:
藤山不二雄
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自然界に存在する原子の中で最も重たいものはウラン原子ですが、それでもその質量は約 と、とても軽いです。
「何度も何度も と書くのは面倒臭い!」となったかは定かではありませんが、実際の原子の重さをそのまま使うのは不便なので、炭素を基準にして、炭素に比べてその質量はどれぐらい重いか、または軽いかを定めようという取り決めがなされました。つまり、原子の 相対質量を定めたのです。
炭素原子1個の質量を12とするとことが定められています。
ところが1つやっかいな問題があります。それは同位体の存在です。
同位体、みなさん覚えていますか?同じ元素記号を持つものでも、その中に存在する中性子の数が異なる物質のことでしたね。
何がやっかいかと言うと、この中性子の数によって原子の質量が変わってくるのです。つまり同じ炭素や水素であっても中性子の数の違う同位体が存在するために重さが異なり、一概に炭素の重さは〇〇、水素の重さは△△とは決められないのです。
ところがラッキーなことに、元素において自然界に存在している同位体の存在比率はほぼ一定です。それだったら平均値を出してその値を正確な質量にしちゃいましょうとなりました。その平均値のことを 相対原子質量(もしくは原子量)といいます。
例えば次のような問題があったとしましょう。
塩素の相対原子質量は35.5です。塩素には とという2つの同位体があり、その相対質量は35.0および37.0です。このときの2つの塩素の存在比率を求めなさい。
身構えることはありません。いま説明したことをふまえて考えてみましょう。
この問題において、塩素の相対原子質量は、2つの塩素 と の質量の平均値です。
の存在比率を「x%」とすると、 の存在比率は「100-x%」と表すことができます。このことから
という数式が導けます。
この式を解くと、
すなわち存在比率は75%、の存在比率は25%となります。
この単元で覚えておくべきことは以下の2つです
炭素原子を基準に原子量は考える
原子量は自然界に存在する同位体の平均値であり、これを 相対原子質量という
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